村人の手記・証言/はしがき
昭和20年8月6日、広島市に1発の原子爆弾が投下されました。
爆心から約6キロメートル、当時の人口1440人、今日の24000人からは、想像もつかないほどの静かな農村戸坂に、“あの日何が起こったのか”
この記録は、わずかな手がかりをもとに、昭和51年の初夏から1年がかりで、地域のかたがたを中心に、聞き込み、あるいは、寄せられた手記をまとめたものである。
昭和52年(1977)に初版を発行。その後55年(1980)にいま1人の体験を集録して、ここに第2版「戸坂原爆の記録」ができあがった。
初版の編集にあたり、ご協力いただいたかたがたの中にも、今では亡くなられたかたも少なくない。心からご冥福(めいふく)をお祈りいたしたい。
それとともに、お寄せいただいた体験が、人々の平和を考える貴重な資料として、決して風化することなく、残され、いつまでも伝えられるであろうことを心から念ずるものである。
昭和57年(1982)6月
広島市戸坂公民館長 今中圭介
凡例
- 各文末の(話)とあるのは、当公民館職員が話を聞いてまとめたものである。
- 各文末の(手記)とあるのは、文章を書いていただいたものである。
- (話)は、話を聞き書きしたため、聞きちがい等の間違いがあるかもしれないが、そのさいはおわびしたい。
- (手記)の文章は、原文をそこなわない程度に当用漢字、現代かなづかいに、一部変えたところもある。
- 題のついていないものは、公民館がつけた。
手記内にあります赤マーカー部分にマウスを置くと、語句の説明が出ます。
- はしがき
- 戸坂村の人たちへ